石油鉱業連盟 低炭素社会実行計画2017年度フォローアップ
 石油鉱業連盟の低炭素社会実行計画
石油鉱業連盟の低炭素社会実行計画

 石油鉱業連盟の低炭素社会実行計画フェーズII
石油鉱業連盟の低炭素社会実行計画フェーズII

I.石油鉱業連盟の概要
(1)主な事業
  石油・天然ガスの探鉱・開発・生産

(2)業界全体に占めるカバー率
業界全体に占めるカバー率

(3)データについて
【データの算出方法(積み上げまたは推計など)】
  計画参加企業4社の提供する生産活動量、CO2排出量などの情報を積み上げし算出。

【生産活動量を表す指標の名称、それを採用する理由】
  生産物である原油と天然ガスを同じ単位で表記するため熱量に換算し、生産活動量(GJ)と表記。

【業界間バウンダリーの調整状況】
  ■ バウンダリーの調整は行っていない
   (理由)
   他の業界団体とのバウンダリー調整は必要がないため、行っていない。
  □ バウンダリーの調整を実施している
   <バウンダリーの調整の実施状況>

【その他特記事項】
  特になし。

II.国内の事業活動における排出削減
(1)実績の総括表
【総括表】(詳細は回答票I【実績】参照。)
総括表

【電力排出係数】
電力排出係数

(2)2016年度における実績概要
【目標に対する実績】
<フェーズI(2020年)目標>
フェーズI(2020年)目標

フェーズI(2020年)目標
  * 進捗率の計算式は以下のとおり。
   進捗率【基準年度目標】 =(基準年度の実績水準−当年度の実績水準)
      /(基準年度の実績水準−2020年度の目標水準)×100(%)
   進捗率【BAU目標】 =(当年度のBAU−当年度の実績水準)/(2020年度の目標水準)×100(%)

<フェーズII(2030年)目標>
フェーズII(2030年)目標

フェーズII(2030年)目標
  * 進捗率の計算式は以下のとおり。
   進捗率【基準年度目標】 =(基準年度の実績水準−当年度の実績水準)
      /(基準年度の実績水準−2020年度の目標水準)×100(%)
   進捗率【BAU目標】 =(当年度のBAU−当年度の実績水準)/(2020年度の目標水準)×100(%)

【調整後排出係数を用いたCO2排出量実績】
調整後排出係数を用いたCO2排出量実績

(3)生産活動量、エネルギー消費量・原単位、CO2排出量・原単位の実績
【生産活動量】
<2016年度実績値>
  生産活動量(単位:GJ):117,156,367(基準年度(2005年)比▲16.0%、2015年度比2.1%)

<実績のトレンド>
  (グラフ)
実績のトレンド

  (過去のトレンドを踏まえた当該年度の実績値についての考察)
  昨年度比では、わずかに増加しているが、原油・天然ガスの生産においては、地下圧力の低下等により、生産量がある時期から減退する性格があり、生産維持努力にもかかわらず、生産活動量は低下傾向にある。

【エネルギー消費量、エネルギー原単位】
<2016年度実績値>
  エネルギー消費量(単位:万kl):9.56  (基準年度比12.1%、2015年度比2.5%)
  エネルギー原単位(単位:-):-  (基準年度比-%、2015年度比-%)

<実績のトレンド>
  (グラフ)
実績のトレンド

  (過去のトレンドを踏まえた当該年度の実績値についての考察)
  2007年にピークとなった生産量の減少を抑え、維持するための作業を実施したことでエネルギー消費が2013年度まで高い水準で推移した。2014年に落ち込んだが、以降は、エネルギー消費量が増加傾向にある。

【CO2排出量、CO2原単位】
<2016年度実績値>
  CO2排出量(単位:万t-Co2 排出係数:5.16):21.1 (基準年度比▲5.5%、2015年度比▲2.2%)
  CO2原単位(単位:単位:t-CO2/千GJ 排出係数:):- (基準年度比-%、2014年度比-%)

<実績のトレンド>
  (グラフ)
実績のトレンド

  (過去のトレンドを踏まえた当該年度の実績値についての考察)
  2007年にピークとなった生産量の減少を抑え、維持するための作業を実施したことでエネルギー消費が2013年度まで増加傾向にあり、これに伴いCO2排出量も削減努力にもかかわらず高めに推移していた。2016年度は生産量とエネルギー消費がともに昨年度に比べ微増したもののCO2排出量は微減している。

【要因分析】(詳細は回答票I【要因分析】参照。)
  (CO2排出量)
要因分析

  (要因分析の説明)
  石油鉱業連盟会員企業の国内における石油・天然ガス作業においては、1990年との比較では、CO2排出係数(CO2排出量/エネルギー使用量)は減少しているが、他の指標では数値が上昇している。2005年度との比較においては、2007年をピークに生産量が減少傾向にあることで経済活動量が減少しており、購入電力の排出係数も減少したため、CO2排出量が減少したが、生産維持作業のためにエネルギーを使用したことで経済活動量あたりのエネルギー使用量が増加している。2013年度との比較においては、生産量の減少を受けて、全ての項目で減少している。2015年度との比較においては、経済活動量が微増する一方、エネルギー使用量が横ばいで、CO2排出量が減少したことで、CO2排出係数は減少している。

(4)実施した対策、投資額と削減効果の考察
【総括表】
総括表

【2016年度の取組実績】
  (取組の具体的事例)
  特になし。

  (取組実績の考察)

【2017年度以降の取組予定】
  (今後の対策の実施見通しと想定される不確定要素)
  特になし。

【BAT、ベストプラクティスの導入進捗状況】
BAT、ベストプラクティスの導入進捗状況

(5)2020年度の目標達成の蓋然性
【目標指標に関する進捗率の算出】
  * 進捗率の計算式は以下のとおり。
   進捗率【基準年度目標】 =(基準年度の実績水準−当年度の実績水準)
      /(基準年度の実績水準−2020年度の目標水準)×100(%)
   進捗率【BAU目標】 =(当年度のBAU−当年度の実績水準)/(2020年度の目標水準)×100(%)

  進捗率=(22.3-21.1)/(22.3-21.1)=104.9%

【自己評価・分析】(3段階で選択)
<自己評価とその説明>
  ■ 目標達成が可能と判断している
   (現在の進捗率と目標到達に向けた今後の進捗率の見通し)
   今年度は、ベント及びフレア削減の取り組みにより、想定よりもCO2排出量が下がっているので進捗率が高いが、来年度以降はCO2排出量が想定水準に戻るものと思われる。今後、生産の減退、操業の効率化及び電力排出係数の改善見込みを前提にすれば、目標は達成できると思われる。
   (目標到達に向けた具体的な取組の想定・予定)
   CO2排出量の軽減と操業の効率化を念頭において現場作業を行っていく。
   (既に進捗率が2020年度目標を上回っている場合、目標見直しの検討状況)

  □ 目標達成に向けて最大限努力している
   (目標達成に向けた不確定要素)
   地下の解析技術は進歩しているが、地下の構造を完全に把握するのは困難であり、原油・天然ガスの生産性の維持が不確定要素である。
   (今後予定している追加的取組の内容・時期)
   未定

  □ 目標達成が困難
   (当初想定と異なる要因とその影響)
   (追加的取組の概要と実施予定)
   (目標見直しの予定)

(6)2030年度の目標達成の蓋然性
【目標指標に関する進捗率の算出】
  * 進捗率の計算式は以下のとおり。
   進捗率【基準年度目標】 =(基準年度の実績水準−当年度の実績水準)
      /(基準年度の実績水準−2030年度の目標水準)×100(%)
   進捗率【BAU目標】 =(当年度のBAU−当年度の実績水準)/(2030年度の目標水準)×100(%)

  進捗率=(25.4-21.1)/(25.4-17.8)=57.6%

【自己評価・分析】
   (目標達成に向けた不確定要素)
   地下の解析技術は進歩しているが、地下の構造を完全に把握するのは困難であり、原油・天然ガスの生産性の維持が不確定要素である。
   (既に進捗率が2030年度目標を上回っている場合、目標見直しの検討状況)

(7)クレジット等の活用実績・予定と具体的事例
【業界としての取組】
  □ クレジット等の活用・取組をおこなっている
  □ 今後、様々なメリットを勘案してクレジット等の活用を検討する
  ■ 目標達成が困難な状況となった場合は、クレジット等の活用を検討する
  □ クレジット等の活用は考えていない

【活用実績】
  2012年以前に京都メカニズムクレジットを取得した。

【個社の取組】
  ■ 各社でクレジット等の活用・取組をおこなっている
  □ 各社ともクレジット等の活用・取組をしていない

【具体的な取組事例】  調査票に合わせて過去の事例を記載。
具体的な取組事例

具体的な取組事例

具体的な取組事例

(8)本社等オフィスにおける取組
【本社等オフィスにおける排出削減目標】
  □ 業界として目標を策定している
  
削減目標:○○年○月策定
【目標】

【対象としている事業領域】


  ■ 業界としての目標策定には至っていない
   (理由)
   当連盟としての削減目標は設定していないが、当業界では本社事務所、その他の事業所において温室効果ガス削減に努めており、今後とも各会員企業で省エネ対策に積極的に取り組んでいく方針である。

【エネルギー消費量、CO2排出量等の実績】
本社オフィス等のCO2排出実績(4社計)
本社オフィス等のCO2排出実績

  □ 2.(2)に記載のCO2排出量等の実績と重複
  □ データ収集が困難
   (課題及び今後の取組方針)
  ・ 事務所その他の事業所での削減については、照明設備・空調設備・オフィス機器による省エネ等引き続き努力していく。さらに、室温の調節、クールビズ・ウォームビズの実施と期間の延長を実施している。
  ・ 石油鉱業連盟会員企業の中には、東京都環境確保条例に基づくビルオーナーのGHG排出削減に協力しており、その中には、東京都からトップレベル事業所の認定を受けたビルに入居し、2007〜2008年度のGHG排出量の平均値である基準排出量に対し2015年度〜2019年度までの5年間で8.5%を削減するとしたビルオーナーの義務達成に協力している企業もある。
  ・ 東京都以外のオフィスからのCO2排出量の目標値は設定していないが、各会員企業で省エネ対策に積極的に取り組んでいく。

物流における取組
【物流における排出削減目標】
  □ 業界として目標を策定している
  
削減目標:○○年○月策定
【目標】

【対象としている事業領域】


  ■ 業界としての目標策定には至っていない
   (理由)
  ・ 石油鉱業連盟の輸送部門等としては、原油の内航船輸送、原油・LNGのローリー輸送、LNGの鉄道輸送などの運輸部門のほかに石油・天然ガスのパイプライン輸送等がある。輸送は大半が委託輸送となっている。下記輸送部門等排出量は道路工事等第三者要請によるパイプライン切り替え工事の安全確保による放散と、原油出荷時のIPCC基準による微量計算値の合計によるものである。従って、定量的削減目標設定にはなじまないと考えられる。
なお、荷主としては、原油の内航船輸送、原油のローリー輸送、LNGのローリー輸送、LNGの鉄道輸送などの運輸部門のほかに石油・天然ガスのパイプライン輸送がある。これらに関してはこれまでにLNGコンテナ輸送を開発し、モーダルシフトを実現したのが、大きな貢献であり、今後も創意工夫を凝らして、輸送効率を上げる努力をする。委託先でのローリーによるエコドライブを徹底するとともに、輸送距離の削減、ローリーやコンテナの大型化を検討中。
  ・ 東京都以外の自家物流からのCO2排出量の目標値は設定していないが、各会員企業で省エネ対策に積極的に取り組んでいる。

【エネルギー消費量、CO2排出量等の実績】
エネルギー消費量、CO2排出量等の実績

  □ 2.(1)に記載のCO2排出量等の実績と重複
  ■ データ収集が困難
   (課題及び今後の取組方針)

【2016年度の取組実績】
   (取組の具体的事例)
   (取組実績の考察)

III.主体間連携の強化
(1)低炭素製品・サービス等の概要、削減見込量及び算定根拠
低炭素製品・サービス等の概要、削減見込量及び算定根拠

  (当該製品等の特徴、従来品等との差異、及び削減見込み量の算定根拠や算定の対象としたバリューチェーン/サプライチェーンの領域)
  低炭素製品・サービス等を通じた貢献として、前述の通り、当連盟加盟企業が天然ガスを増産することは、他の化石燃料から天然ガスへの燃料転換を推進することとなり、消費段階でのCO2排出量の削減を通じて、LCAでの温室効果ガス排出量削減に貢献すると考えられる。また、会員企業では、パイプラインにより供給するガスの熱量を都市ガスの標準である45MJ/m3に変更予定で、これにより熱量変換作業が不要となり、年間原油換算500klの省エネ効果がある。
さらに、会員企業は、LNGプラントの建設及び子会社を通じた水素製造用触媒の開発、燃料電池用セルの製造を行うことにより、天然ガス導入の促進に貢献している。
LCA的観点からは、天然ガスパイプラインネットワークによる天然ガス供給拡大とともに、天然ガスパイプラインネットワークから離れた遠隔地の需要家にはLNGサテライト供給が行われている。石油鉱業連盟では、こうした天然ガス供給域拡大事業を通じて、民生部門における天然ガスへの燃料転換が促進され、温室効果ガス排出削減に貢献できるものと考えている。
一方、3R活動として以下の活動を行うことで、新たに製造及びは使用される製品が削減されることになり、CO2削減に貢献している。

  ・ 事業活動により発生する廃棄物のリサイクル。一例として、鋼管、プロテクターについて、使用後、余剰分を納入業者へ返品しリサイクルを促進
  ・ 生産鉱場から排出される廃油や鉄工場から排出される金属屑などの再利用促進
  ・ 掘屑・排泥水の路盤材等へのリサイクルの推進
  ・ 事務所から排出される廃棄物の分別収集・資源化、一般廃棄物の削減
  ・ 製造元企業が行うヘルメット、作業服、保安靴のリサイクル事業への協力参加
  ・ エコキャップ活動への参加

(2)2016年度の取組実績
  (取組の具体的事例)
  2016年度においても引き続き、天然ガスの供給拡大事業を通じて、他燃料からの産業用/民生用天然ガスへの燃料転換を促進することにより、CO2排出削減に貢献している。

  (取組実績の考察)
  定量的な分析は難しいが、2016年度においても、天然ガスの生産等を通じ、石油鉱業連盟加盟会社の日常の事業活動が、CO2排出削減に貢献していると考えられる。

(3)家庭部門、国民運動への取組み
【家庭部門での取組】
  ある会員企業では、従業員に対し、家庭での節電メニューを周知し、節電対策の実施を促している。

【国民運動への取組】
  石油鉱業連盟会員企業では、企業グループであるいは単独で、以下のような取り組みを行っている。
  ・ 省エネ商品の販売
  ・ 低燃費車・低公害車の導入
  ・ 燃料電池の導入
  ・ e-ラーニングの導入
  ・ クールビズ・ウォームビズ運動への参加(照明消灯、PC電源オフ等)
  ・ 環境イベントへの参加
  ・ 省エネ高効率製品の購入
  ・ 社内環境セミナー実施
  ・ サステナビリティ・レポートの配布
  ・ コピー用紙削減
  ・ 従業員向け家庭での節電対策促進
  さらに、石油鉱業連盟会員企業では、企業グループであるいは単独で、お客様への省エネサポートや大学、学会等での講演を行っており、石油鉱業連盟としても、エネルギー環境教育情報センターの活動に参加してエネルギー・環境の大切さ広く伝える努力を行ってきた。

(4)森林吸収源の育成・保全に関する取組み
  石油鉱業連盟会員企業では、企業グループであるいは単独で、国内外で植林による温室効果ガス排出削減に関する事業を実施してきており、引き続き温室効果ガス排出削減貢献に努力する。現在のところ、計画も含め、海外ではアラブ首長国連邦、タイ国、インドネシア、オーストラリアで植林を実施しており、国内では新潟県、秋田県、北海道などで実施している。
  例:  
  @ 豪州ユーカリ植林 2008年から50年で45万トン(年間9千トン)のCO2削減
  A 豪州森林火災管理プロジェクト 2006年から継続。年間13.7万トンCO2削減
  B 新潟県せきゆかいはつ千年松の森 年間74万トン
  C 北海道せきゆかいはつモラップの森 年間55万トン
  そのほか、会員企業では、グリーン購入ネットワークへの加入やグリーン調達(購入)基準の制定を行い、グリーン購入法適合商品、エコマーク商品等の環境ラベル取得商品の購入が実施されており、さらに拡大されるように努力している。

(5)2017年度以降の取組予定
  上記活動を継続するとともに、グリーン購入につき、紙類、文具類などの特定調達品目について達成率100%を目指し、調達先と協力しながら環境負荷低減に努めている。

IV.国際貢献の推進
(1)海外での削減貢献の概要、削減見込量及び算定根拠
海外での削減貢献の概要、削減見込量及び算定根拠

  (削減貢献の概要、削減見込み量の算定根拠)

(2)2016年度の取組実績
  (取組の具体的事例)
取組の具体的事例

  (取組実績の考察)
  石油鉱業連盟会員企業は、石油・天然ガスプロジェクトの当事国・地域や共同事業会社の基準に従って、世界各国にてCO2削減に積極的に取り組んでおり、地球規模での削減に貢献している。

(3)2017年度以降の取組予定
  基本的には、今までに行われた取り組みが、引き続いて行われ、新たな取組も開始される予定。

(4)エネルギー効率の国際比較
  原油と天然ガスの開発、生産に関する各鉱区情報の開示は国家、政府機関等により非常に制限されており、また、生産の諸条件は鉱区、陸上または海洋、深度、地域、地形等により相当異なってくるのでエネルギー効率を単純に比較することは難しいと考えられる。

V.革新的技術の開発
(1)革新的技術・サービスの概要、導入時期、削減見込量及び算定根拠
革新的技術・サービスの概要、導入時期、削減見込量及び算定根拠

  (技術・サービスの概要・算定根拠)

(2)ロードマップ
ロードマップ

(3)2016年度の取組実績
  (取組の具体的事例)
取組の具体的事例

  (取組実績の考察)
  中長期な視点からも、CCSによるCO2大規模削減の実現のため、2016年度以降においても、石油開発技術の活用が期待できるCCSプロジェクトに参加していくことは重要と考えられる。

(4)2017年度以降の取組予定
  2017年度以降においても、石油鉱業連盟会員企業は、引き続き、研究開発プロジェクトに積極的に共同参画し、2020年頃のCCS技術向上と実用化を目指し、貢献していく。

VI.その他
(1)CO2以外の温室効果ガス排出抑制への取組み
  国内での活動であるが、石油や天然ガスにはPRTR対象物質でもあるBTX(ベンゼン、トルエン、キシレン)が含まれており、この排出量削減のため、ベントガス中ベンゼン除去装置導入・更新、除去装置の最適化運転、ベントガスの燃料化、タンクインナーフロート化等の対策に取り組んでいる。
また、VOC(揮発性有機化合物)排出削減においては、ローリー出荷施設への回収設備設置、原油貯蔵タンクの運転方法の適正化等に取り組んでいる。また、ある会員企業では、原油貯蔵タンクの使用を一部停止し、VOC排出量を削減している。

VII.国内の事業活動におけるフェーズT、フェーズUの削減目標
  
【削減目標】
<フェーズT(2020年)>(2016年12月策定)
国内石油・天然ガス開発事業の鉱山施設における温室効果ガス(随伴CO2を除く)の2020年度の排出量を2005年度実績から5%削減する。

<フェーズU(2030年)>(2016年12月策定)
国内石油・天然ガス開発事業の鉱山施設における温室効果ガス(随伴CO2を除く)の2030年度の排出量を2013年度実績から28%削減する。

【その他】
・CO2地中貯留(CCS)技術開発の実用化によるCO2排出量の削減・省エネルギー設備の導入
・ベント放散の削減(フレア装置で燃焼後に大気放散)

【目標の変更履歴】
<フェーズT(2020年)>(2010年6月策定)
国内石油・天然ガス開発事業の鉱山施設での温室効果ガス(随伴CO2を除く)の
・排出量を2020年度において2005年度実績から6万トン−CO2(27%)低減させる。
・排出原単位を2020年度において1990年度比25%削減する。

<フェーズU(2030年)>(2015年3月策定)
国内石油・天然ガス開発事業の鉱山施設での温室効果ガス(随伴CO2を除く)の
・排出量を2020年度において2005年度実績から6万トン−CO2(27%)低減させる。


(1)目標策定の背景
  改定前の2020年排出量目標は、2011年の東日本大震災及びその後の原発稼働停止以前の2010年に策定したものである。原発停止によりエネルギーミックスが激変し、電力のCO2排出係数が大きく上昇した(日本政府は本理由により2020年目標を2013年に修正)。また、石油鉱業の特性である、生産量の減退に伴う生産能力維持のための地上設備(ポンプ、コンプレッサー等)増強による排出量増加が、現行目標設定当時の予測より急速に進行している。上記の要因に鑑み、前提条件を見直し、当連盟参加企業の最新CO2排出予測、設備投資計画、削減施策に基づいて目標を再構築する必要があると判断した。2030年排出量目標は、策定時、2020年と同一の目標水準とし、前提条件を「エネルギーミックスの策定状況、使用電力のCO2排出係数、当連盟参加各社の生産量及びCO2排出量等各データの実績値・予測値の動向を踏まえ、必要に応じ、目標水準を適宜見直すこととする」としていたことから、同じ理由から目標を再構築する必要があると判断した。
  なお、目標値に関しては最新の日本政府目標の削減率、基準年をベースとし、その目標達成に寄与すべく政府目標削減率を上回る数値とした。

(2)前提条件
【対象とする事業領域】
  国内石油・天然ガス開発事業の鉱山施設

【2020年・2030年の生産活動量の見通し及び設定根拠】
  <生産活動量の見通し>
  2007年度をピークに生産活動量は当初の目標策定時に比べて徐々に減退がすすんでおり、この傾向は今後も変わらないものと推測している。

  <設定根拠、資料の出所等>
  会員会社からのデータに基づき設定。

【その他特記事項】

(3)目標指標選択、目標水準設定の理由とその妥当性
【目標指標の選択理由】
  目標指標は、国内石油・天然ガス開発事業の鉱山施設における活動すなわち当事業のコアである探鉱、開発、生産部門に係る活動に伴う温室効果ガスの排出量である。なお、この指標には次項の前段で述べる特定の温室効果ガスを除外している。2010年目標策定時には、生産量増加による排出量増加の懸念があったため、少なくとも効率を改善させるための指標として排出量目標のほかに排出原単位目標も設定していた。しかし、最新の予測では排出量自体は、減少していく見込みであり、気候変動問題の本質としては総量削減が重要であることから、排出原単位目標を排出量目標と並行して設定しておく必要はないと判断し、排出原単位目標を廃止し、排出量目標のみを設定することとした。
  地下から産出する天然ガスには若干のCO2が含まれている。このCO2は、天然ガスが燃料として使用される場合、通常は最終消費段階において排出される。都市ガス事業者をはじめとする需要家は、天然ガスの不燃性ガス含有量・熱量等についてそれぞれ受入基準を有し、CO2含有量が基準を満たさない場合には、鉱山施設にてCO2は分離除去されている。分離されたCO2はもともと自然界に存在していたものであり、現状では削減の方途がないことから、削減対象温室効果ガスから除外した。なお、その他原油とともに生産される随伴ガス等については、削減対象として削減に取り組んでいる。
  また、国内石油・天然ガス開発事業の鉱山施設からの排出以外に、輸送部門等(注)における温室効果ガスの排出についても削減対象から除外している。当連盟としては事業のコアである鉱山施設における活動に伴う温室効果ガスの排出削減に注力しているが、天然ガス需要の増大に応えるには、より遠距離にある消費地へと輸送することとなるため、輸送部門での温室効果ガスの排出量ならびに原単位は増加する傾向にあり、引き続き会員各社において種々の削減努力を実施している。
(注)パイプライン、船舶、貨物自動車、鉄道による輸送の他、鉱山で生産した石油・天然ガスを発電等によりエネルギー転換し需要家へ供給する事業を含む。

【目標水準の設定の理由、自ら行いうる最大限の水準であることの説明】
  <選択肢>
  □ 過去のトレンド等に関する定量評価(設備導入率の経年的推移等)
  □ 絶対量/原単位の推移等に関する見通しの説明
  □ 政策目標への準拠(例:省エネ法1%の水準、省エネベンチマークの水準)
  □ 国際的に最高水準であること
  □ BAUの設定方法の詳細説明
  ■ その他

  <最大限の水準であることの説明>
  石油鉱業連盟加盟企業は、我が国エネルギーの安定供給確保という社会的な使命を達成するため、石油・天然ガスの生産・開発を推進している。我が国社会の経済成長等の要因により1990年度に比べ石油・天然ガス需要は増大し、当連盟はその需要増に応えるため石油・天然ガスの増産を行ってきた。そのため生産過程での温室効果ガス排出量は、1990年度に比べて2020年度見通しでは増加、2030年度見通しでは微増する見込みであるが、当連盟としては排出量削減のため、できる限りの省エネルギー設備・機器の導入、放散天然ガスの焼却、非効率施設の統廃合・合理化等種々の削減策を実施しながら、更なる排出量総量の減少に努めていく。
  石油鉱業連盟の排出削減対象とする温室効果ガス削減にはエネルギー由来のほかに、石油・天然ガスの開発に伴って排出される未利用ガスのフレアリングや放散による温室効果ガスの排出削減が含まれる。したがって、省エネルギー対策のほかに、生産物の成分、地域差、生産年数により異なる油ガス田の個性に合わせた対応策を省エネルギー対策と組み合わせるなどして、排出量の削減に努めることになる。
  2020年度及び2030年度に向けて今後とも排出削減対策を継続して行っていくが、石油・天然ガスの生産・開発業界の特性として、生産・開発の進展に伴い、より掘採条件が厳しく、生産・開発のためのエネルギーを多く必要とする油・ガス層が対象となるため、排出量は増加していくことが想定される。当連盟としては、更なる対策を積み上げ、温室効果ガス排出量を2020年度には、2005年度比で5%、2030年度には2013年度比で28%削減する目標を設定した。
  また、天然ガスは燃焼時の発生熱量あたりCO2排出量が他の化石燃料に比べて少なく、低炭素社会の実現に向けて重要なエネルギー源であることから需要が増大している。当連盟加盟企業が天然ガスを増産することは、他の化石燃料から天然ガスへの燃料転換を推進することとなり、消費段階でのCO2排出量の削減を通じて、LCAでの温室効果ガス排出量削減に貢献すると考えられる。

【BAUの定義】 ※BAU目標の場合
  <BAUの算定方法>
  <BAU水準の妥当性>
  <BAUの算定に用いた資料等の出所>
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