石油鉱業連盟 低炭素社会実行計画2016年度フォローアップ
1.国内の事業活動における2020年度の削減目標

削減目標 1. 国内石油・天然ガス開発事業の鉱山施設での温室効果ガス(随伴CO2を除く)の
・排出量を2020年度において2005年度実績から6万トン−CO2(27%)低減させる。
・排出原単位を2020年度において1990年度比25%削減する。
  2. 当連盟企業の保有する石油・天然ガス開発技術を応用したCO2地中貯留(CCS)技術開発について、本格実証試験の実施等、実用化に向けての取り組みを推進する。
【目標達成状況と達成に向けた取組み】

 当該年度実績報告(温対法調整後)

当該年度実績報告 CO2排出量

当該年度実績報告 CO2排出量


(1)2015年度実績
  2015年度は、前年度に比べCO2排出量が0.6万t減少した。
  CO2排出原単位指数の実績値は、1990年度を1とすると、2015年度は、前年度と変わらず0.93となり、排出原単位は前年度実績の1.889kg-CO2/GJから1.874kg-CO2/GJへと0.015kg-CO2/GJ減少しわずかながら改善した。

(2)2015年度実績の背景
  2015年度は、2014年度に比べ、原油と天然ガスの合計生産量は減少したものの、エネルギー使用量はわずからながら増加した。
  また、CO2排出原単位は、原油・天然ガス生産量の減少にもかかわらず、CO2排出量減少幅が大きかったため、若干改善した。
  石油鉱業連盟の排出削減対象とする温室効果ガス削減にはエネルギー由来のほかに、石油・天然ガスの開発に伴って排出される未利用ガスのフレアリングや放散による温室効果ガスの排出削減が含まれる。省エネルギー対策のほかに、それらの対処の仕方によって、油ガス田毎に排出原単位も異なってくる。したがって、生産物の成分、地域差、生産年数により異なる油ガス田の個性に合わせた対応策を省エネルギー対策と組み合わせるなどして、排出量と原単位の削減に努めることになる。

 目標達成の見込み
  今後、操業の効率化及び電力排出係数の改善見込みを考慮しても、CO2排出量は目標設定時の予測を上回っており、排出原単位についても悪化傾向にあることから目標達成は困難と思われる。
  現行の目標については、東日本大震災及び、原発の稼働停止以前に策定したものであり、生産活動量やエネルギー情勢が激変していることに鑑み、前提条件を見直した上で当連盟のCO2排出予測を再構築する必要があると感じている。政府が発表した「エネルギーミックス」、原発再稼働を踏まえた電力排出係数の見通し、参加企業の生産量予測の変更等、目標算定に必要な前提条件の変動を考慮に入れ、環境自主行動計画等で得られた経験を土台にして、目標水準の変更を検討していく必要があると考えられる。

(1)天然ガス開発の促進
  ・ 国内外での天然ガスの探鉱開発を促進するとともに、供給施設の整備・増強を行なった。
  ・ 国内においては、生産井を千葉県と新潟県においてそれぞれ2坑と1坑、試掘井を新潟県と秋田県でそれぞれ2坑と1坑を掘削した。
  ・ 国内天然ガスパイプライン網については、国産天然ガス及びLNG供給のため、石油鉱業連盟会員企業の幹線パイプラインが建設中のものも含めて、北海道、東北、関東、中部、甲信越、北陸の各地方に敷設、延伸されている。また、海外LNGを受入れ、国内に供給するLNG基地の供用開始が行われ、建設計画も予定されている。
  ・ また、天然ガスパイプラインネットワークから離れた遠隔地の需要家にはローリー輸送にてLNGサテライト供給が行われている。LNGサテライト供給には、冬期間の厳しい気象・道路条件が予想される地域に対し、LNGタンクコンテナによる鉄道輸送方式を開発して供給を行なっている。また、北海道では、LNG内航船の利用やシャトル輸送、また、国産天然ガスを液化し、需要家にLNGサテライト供給を行っている。石油鉱業連盟会員企業ではこれらのサテライト供給システムの拡充を図っている。
  ・ 海外においては、我が国のエネルギーの安定供給に資するため、引き続き積極的に天然ガスの探鉱開発が実施されている。

(2)地球温暖化対策技術開発:CO2地中貯留技術(CCS)開発
  ・ CO2地中貯留は石油開発技術を応用して、大規模対策を実現できることから、これまで技術開発並びに事業化検討を積極的に行ってきた。また、国際的にも北海、北アフリカ、北米等で実証試験が行われ、事業環境は整備されつつある。
  ・ 国内では、当連盟会員企業が(公財)地球環境産業技術研究機構(RITE)による長岡市岩野原地区での構造性帯水層へのCO2圧入実証試験(フェーズ1)に参画(サイト提供、技術提供、共同研究等)した。同実証試験により構造性帯水層へのCO2圧入はほぼ実証できたと判断され、現在は事業化検討を行なっている。現在のところでは、100万トン以上×数ヶ所×20年程度のCO2圧入が実現可能と見込まれる。また、実現性を一気に拡げる非構造性帯水層圧入の技術研究も行われており、現在までの研究(シール/長期挙動予測/4Dモニタリング等)によって、一定条件下で非構造性帯水層への圧入が十分可能と判断されることから、現在、実証試験について検討が行われている。
  ・ 海外では、石油鉱業連盟会員企業が様々な取組みを行っている。アルジェリアで地中隔離地上設備の設計・建設を実施したほか、海外の関連事業者と天然ガスからCO2を効率的に分離する共同技術開発に取り組んでいる。また、豪州政府が主導して設立したGlobal CCS Initiativeに複数の会員企業が加盟し、実証プロジェクト実現に協力している。
  ・ 2010年6月に策定された旧「エネルギー基本計画」においては、CCSについては、コストの大幅低減や安全性向上のための技術開発の加速、大規模実証による実用化の実現、安全・環境面も含めた実用化促進のための制度・環境整備など、2020年代後半の本格的導入に向けた具体的なアクションプランを早急に策定すること、CCSの実用化に当たっては、科学的知見を高める上での基礎研究や国際的な大規模実証研究が有効であるため、研究開発の効率化や技術的知見の共有の観点から、今後も国際共同研究を加速化する必要があることとされた。また、2014年4月閣議決定された「エネルギー基本計画」においても、2020年頃のCCS技術の実用化を目指した研究開発やCCSの商用化の目途等も考慮しつつできるだけ早期のCCS Ready導入に向けた検討を行うとされている。
  ・ CCSの促進および本格実証試験の実現を目途として2008年5月に設立された日本CCS調査株式会社に、石油鉱業連盟会員企業が4社、会員関連企業が7社参加し、資本・人材の面で参画・支援を行っている。参加各社の保有する技術によって温室効果ガスの大幅削減を目指しており、同社は大規模実証試験の実施に向けて、実施場所を選定するための実地調査、各種調査・検討等を実施した。今後、CCS技術の2020年頃の実用化を目指し、北海道おいて掘削を含む大規模実証作業や日本近海での適地調査等を予定しており、石油開発の技術が活用されると見込まれる。
  ・ 2020年までに商業ベースのCCS事業立ち上げを目指し、豪州政府主導で設立されたGlobal CCS Initiativeに加盟している会員企業の子会社もある。

 目標採用の理由

(1)目標指標の選択
  目標指標は、国内石油・天然ガス開発事業の鉱山施設における活動すなわち当事業のコアである探鉱、開発、生産部門に係る活動に伴う温室効果ガスの排出量及び排出原単位である。なお、この両指標には次項の前段で述べる特定の温室効果ガスを除外している。
  地下から産出する天然ガスには若干のCO2が含まれている。このCO2は、天然ガスが燃料として使用される場合、通常は最終消費段階において排出される。都市ガス事業者をはじめとする需要家は、天然ガスの不燃性ガス含有量・熱量等についてそれぞれ受入基準を有し、CO2含有量が基準を満たさない場合には、鉱山施設にてCO2は分離除去されている。分離されたCO2はもともと自然界に存在していたものであり、現状では削減の方途がないことから、削減対象温室効果ガスから除外した。なお、その他原油とともに生産される随伴ガス等については、削減対象として削減に取り組んでいる。
  また、国内石油・天然ガス開発事業の鉱山施設からの排出以外に、輸送部門等(注)における温室効果ガスの排出についても削減対象から除外している。当連盟としては事業のコアである鉱山施設における活動に伴う温室効果ガスの排出削減に注力しているが、天然ガス需要の増大に応えるには、より遠距離にある消費地へと輸送することとなるため、輸送部門での温室効果ガスの排出量ならびに原単位は増加する傾向にあり、引き続き会員各社において種々の削減努力を実施している。
(注)パイプライン、船舶、貨物自動車、鉄道による輸送の他、鉱山で生産した石油・天然ガスを発電等によりエネルギー転換し需要家へ供給する事業を含む。


(2)目標値の設定
1) 石油鉱業連盟加盟企業は、我が国エネルギーの安定供給確保という社会的な使命を達成するため、石油・天然ガスの生産・開発を推進している。我が国社会の経済成長等の要因により1990年度に比べ石油・天然ガス需要は増大し、当連盟はその需要増に応えるため石油・天然ガスの増産を行ってきた。そのため生産過程での温室効果ガス排出量は、1990年度に比べて2020年度見通しでは増加する見込みであるが、当連盟としては排出量削減のため、できる限りの省エネルギー設備・機器の導入、放散天然ガスの焼却、非効率施設の統廃合・合理化等種々の削減策を実施しながら、更なる排出量の減少に努めていく。
  2020年に向けて今後とも排出削減対策を継続して行っていくが、石油・天然ガスの生産・開発業界の特性として、生産・開発の進展に伴い、より掘採条件が厳しく、生産・開発のためのエネルギーを多く必要とする油・ガス層が対象となるため、排出原単位は基本的には悪化していくことが想定される。当連盟としては、更なる対策を積み上げ、温室効果ガス原単位を1990年度比で25%削減する目標を設定している。
  また、天然ガスは燃焼時の発生熱量あたりCO2排出量が他の化石燃料に比べて少なく、低炭素社会の実現に向けて重要なエネルギー源であることから需要が増大している。当連盟加盟企業が天然ガスを増産することは、他の化石燃料から天然ガスへの燃料転換を推進することとなり、消費段階でのCO2排出量の削減を通じて、LCAでの温室効果ガス排出量削減に貢献すると考えられる。
  今後、生産・開発を行っていく油・ガス田の操業は従来に比べてより多くのエネルギーを必要とすることが想定されるが、更なる排出量削減策を検討していく予定である。今後検討を予定している削減策としては、各鉱山の施設・システムの合理化、省エネルギー設備・機器の導入・改善、既存設備のエネルギー使用の効率化等があり、2005年度に比べて、CO2排出量で6万トン-CO2の低減を目指している。

2) 石油鉱業連盟会員企業は海外において多くの事業を展開している。海外事業の実施にあたっては、優れた環境保全技術・省エネルギー技術が活用され、エネルギー資源開発の第一線にあって、エネルギーの有効利用が進められており、引き続き努力目標として温室効果ガス排出削減に努める。

3) 天然ガスは燃焼によるCO2の排出量が、石炭の約6割、石油の約7.5割であり、窒素酸化物や硫黄酸化物の排出も少ないクリーンなエネルギーである。エネルギー源の天然ガスへの転換を通じての温室効果ガス排出削減は、石油鉱業連盟会員企業がその事業展開を通じて広くエネルギー需要家に貢献できるものであり、天然ガスの開発推進を目標として掲げた。

4) 地球温暖化対策技術開発について、CO2地中貯留技術は石油・天然ガス開発技術を応用して大規模に温室効果ガス排出削減を実現できる可能性がある。2005年9月、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によってCO2の地中貯留が気候変動に対して有効であることが確認され、高い評価が与えられた。第4次報告書ワーキンググループの報告においても、鍵となる削減策として明記されている。石油鉱業連盟は引き続きCO2地中貯留技術の早期実用化を目指す。日本における地中貯留のポテンシャルは構造性貯留層で301億t−CO2、非構造性貯留層を含めると1,461億t−CO2に及ぶ。(出典:RITE/ENAA「二酸化炭素地中貯留技術開発平成17年成果報告書」)

5) 石油鉱業連盟会員企業は、石油・天然ガスの安定供給に応え、厳しい自然と対峙しながらエネルギー資源を生産しており、エネルギーの大切さを直に知る立場から、エネルギーを有効に扱う取り組みを行なってきており、今後とも多様な地球温暖化ガス排出削減や地球環境保全に取り組み、持続的な開発を行っていく。

 目標達成のためのこれまでの取組み
    ・非効率施設の統廃合・合理化
・生産プラントでの省エネルギー設備・機器の導入、システム合理化
・操業の効率化(天然ガス自家消費量の削減)
・未利用低圧ガスの有効利用
・放散天然ガスの焼却
・環境(HSE)マネジメントシステムの導入
・事務所での省エネルギー実施(例:紙、電力、空調の節約)
・天然ガス自動車の導入
・コージェネレーションの導入
・生産プラントでの燃料電池導入

 2015年度に実施した温暖化対策の事例、推定投資額、効果
  ある会員企業では自社鉱業所内に太陽光パネルを設置した発電所を建設しメガソーラー事業を実施している。一例としては、2013年より2メガワットの発電、2015年7月より同じく2メガワットの発電を開始しており、発電された電力を電力会社に売電している。この太陽光の利用による発電で、一般家庭約1,600世帯分の年間電力消費量に相当し、CO2削減に貢献している。また、他の会員企業では、太陽光発電事業への投資を行い、子会社を通じて、2015年1月から売電を開始した例もある。

  また、他の会員企業では、大震災後の電力不足を受けて2011年度に新潟県内で実施された「15%ピークカット大作戦」キャンペーンに自主的に参加し、一部電動機の停止、インバータの導入、デマンドメータ設置による使用量管理等により、電力消費量を抑制している。2015年度においても、上記キャンペーンで実施した諸施策の多くを引き続き継続し、更に、きめ細やかな操業管理のもと、コンプレッサーの運転時間の低減による電力消費量の削減、ヒーターの管理温度低下による自家消費ガスの削減を図り、CO2排出量削減に努めた。


リスト例

※当てはまる以下の取組み分類の数字@〜Dを記入する
  @省エネ設備・高効率設備の導入、A排熱の回収、B燃料転換、C運用の改善、Dその他

 今後実施予定の対策やBAT、ベストプラクティス
    鉱山施設での温室効果ガス排出原単位目標達成において、継続して実施または検討されている 今後の対策は以下のとおり。
    ・施設の合理化
・生産プラントでの省エネルギー設備・機器の導入、コージェネレーションシステム導入
・操業の効率化(天然ガスの自家消費量の削減、VOC排出量削減)
・放散天然ガスの焼却
・未利用低圧ガスの有効利用
・事務所での省エネルギー実施

 本社等オフィスからのCO2排出量の推移と削減努力
  ・ 事務所その他の事業所での削減については、照明設備・空調設備・オフィス機器による省エネ等引き続き努力していく。さらに、室温の調節、クールビズの実施と期間の延長を実施している。
  ・ 石油鉱業連盟会員企業の中には、東京都環境確保条例に基づくビルオーナーのGHG排出削減に協力しており、その中には、東京都からトップレベル事業所の認定を受けたビルに入居し、2007〜2008年度のGHG排出量の平均値である基準排出量に対し2015年度〜2019年度までの5年間で8.5%を削減するとしたビルオーナーの義務達成に協力している企業もある。
  ・ 東京都以外のオフィスからのCO2排出量の目標値は設定していないが、各会員企業で省エネ対策に積極的に取り組んでいく。

オフィスからのCO2排出量実績・推移

 物流からの排出
  ・ 輸送は大半が委託輸送となっており、自家物流は該当しない。8頁表1に記載の輸送部門排出量は道路工事等第三者要請によるパイプライン切り替え工事の安全確保による放散と原油出荷時のIPCC基準による微量計算値等の合計によるもの。パイプライン切り替え工事の安全確保による放散を圧力コントロール等で、できるだけ少なくすべく取り組んでいる。
  なお荷主としては、原油の内航船輸送、原油のローリー輸送、LNGのローリー輸送、LNGの鉄道輸送などの運輸部門のほかに石油・天然ガスのパイプライン輸送がある。これらに関してはこれまでにLNGコンテナ輸送を開発し、モーダルシフトを実現したのが、大きな貢献であり、今後も創意工夫を凝らして、輸送効率を上げる努力をする。委託先でのローリーによるエコドライブを徹底するとともに、輸送距離の削減、ローリーやコンテナの大型化を検討中。
  ・ 東京都以外の自家物流からのCO2排出量の目標値は設定していないが、各会員企業で省エネ対策に積極的に取り組んでいる。

 クレジットの活用状況と具体的な取組み状況
  特になし。

【CO2排出量の推移とその理由】

 温対法調整後排出係数に基づくCO2排出量

(1)国内石油・天然ガスの開発と温室効果ガス排出量(総量)
    石油鉱業連盟会員企業の国内における石油・天然ガスの生産量は1990年度熱量換算で79.8 PJ(天然ガス換算で約19億m3)、一方、2015年度の生産量は114.8PJ(約28億m3)、温対法調整後排出係数に基づく同年の温室効果ガス排出量(総量)は約21.5万t-CO2であった。下表に対応する期間の温室効果ガス排出量は、増減の波はあるものの漸減傾向である。

  温対法調整後排出係数に基づくCO2排出量



 クレジットの償却量・売却量を勘案したCO2排出量
  当連盟では、対象期間についてクレジットの償却・売却を行っていないので該当はない。

 実排出係数に基づく実CO2排出量
  石油鉱業連盟会員企業の国内における石油・天然ガスの生産量は1990年度熱量換算で79.8 PJ(天然ガス換算で約19億m3)、温室効果ガス排出量は約16万t--CO2、一方、2015年度の生産量は114.8 PJ(約28億m3)、実排出係数に基づく同期間の温室効果ガス排出量(総量)は約21.5万t-CO2であった。下表に対応する期間の温室効果ガス排出量は、増減の波はあるものの漸減傾向である。

温対法調整後排出係数に基づくCO2排出量

CO2排出量[実排出係数に基づく]削減率

 2015年度CO2排出量増減の理由
    石油鉱業連盟会員企業の国内における石油・天然ガス作業においては、1990年との比較では、CO2排出係数(CO2排出量/エネルギー使用量)は減少しているが、他の指標では数値が上昇している。2005年度との比較においては、2007年をピークに生産量が減少傾向にあることで経済活動量が減少しており、購入電力の排出係数も減少したため、CO2排出量が減少したが、生産維持作業のためにエネルギーを使用したことで経済活動量あたりのエネルギー使用量が増加している。2013年度との比較においては、生産量の減少を受けて、全ての項目で減少している。2014年度との比較においては、エネルギー使用量が微増する一方、CO2排出量が減少したことで、CO2排出係数は減少している。
  2015年度CO2排出量増減の理由

 参考データ

  2015年度CO2排出量増減の理由

    2007年をピークに減少傾向にある生産量を維持すべくエネルギーを投入していることにより2008年以降はエネルギー使用量が増加傾向にあったが、昨年、今年と使用量が減少している。

 政府への要望 ※非公開

 
2.主体間連携の強化

計画(取組み、削減ポテンシャル)

 2015年度取組み実績
  以下参照。

 低炭素製品・サービス等を通じた貢献
    低炭素製品・サービス等を通じた貢献として、前述の通り、当連盟加盟企業が天然ガスを増産することは、他の化石燃料から天然ガスへの燃料転換を推進することとなり、消費段階でのCO2排出量の削減を通じて、LCAでの温室効果ガス排出量削減に貢献すると考えられる。
  また、会員企業は、LNGプラントの建設及び子会社を通じた水素製造用触媒の開発、燃料電池用セルの製造を行うことにより、天然ガス導入の促進に貢献している。
  LCA的観点からは、天然ガスパイプラインネットワークによる天然ガス供給拡大とともに、天然ガスパイプラインネットワークから離れた遠隔地の需要家にはLNGサテライト供給が行われている。石油鉱業連盟では、こうした天然ガス供給域拡大事業を通じて、民生部門における天然ガスへの燃料転換が促進され、温室効果ガス排出削減に貢献できるものと考えている。

    一方、3R活動として以下の活動を行うことで、新たに製造及びは使用される製品が削減されることになり、CO2削減に貢献している。

   ・事業活動により発生する廃棄物のリサイクル。一例として、鋼管、プロテクターについて、使用後、余剰分を納入業者へ返品しリサイクルを促進。
・生産鉱場から排出される廃油や鉄工場から排出される金属屑などの再利用促進
・掘屑・排泥水の路盤材等へのリサイクルの推進
・事務所から排出される廃棄物の分別収集・資源化、一般廃棄物の削減
・製造元企業が行うヘルメット、作業服、保安靴のリサイクル事業への協力参加
・エコキャップ活動への参加

 国民運動に繋がる取組み
    石油鉱業連盟会員企業では、企業グループであるいは単独で、以下のような取り組みを行っている。
    ・省エネ商品の販売
・低燃費車・低公害車の導入
・燃料電池の導入
・e-ラーニングの導入
・チャレンジ25キャンペーン(旧チームマイナス6%)、クールビズ・ウォームビズ運動への参加(照明消灯、PC電源オフ等)
・環境イベントへの参加
・省エネ高効率製品の購入
・社内環境セミナー実施
・サステナビリティ・レポートの配布
・コピー用紙削減

    さらに、石油鉱業連盟会員企業では、企業グループであるいは単独で、お客様への省エネサポートや大学、学会等での講演を行っており、石油鉱業連盟としても、エネルギー環境教育情報センターの活動に参加してエネルギー・環境の大切さ広く伝える努力を行ってきた。
 森林吸収源の育成・保全に関する取組み
    石油鉱業連盟会員企業では、企業グループであるいは単独で、国内外で植林による温室効果ガス排出削減に関する事業を実施してきており、引き続き温室効果ガス排出削減貢献に努力する。現在のところ、計画も含め、海外ではアラブ首長国連邦、タイ国、インドネシア、オーストラリアで植林を実施しており、国内では新潟県、秋田県、北海道などで実施している。
    例:
@ 豪州ユーカリ植林 2008年から50年で45万トンのCO2削減
A 豪州森林火災管理プロジェクト 2006年から継続。年間13.7万トンCO2削減

 その他
    会員企業では、グリーン購入ネットワークへの加入やグリーン調達(購入)基準の制定を行い、グリーン購入法適合商品、エコマーク商品等の環境ラベル取得商品の購入が実施されており、さらに拡大されるように努力している。

 今後実施予定の取組み
    上記グリーン購入につき、紙類、文具類などの特定調達品目について達成率100%を目指し、調達先と協力しながら環境負荷低減に努めている。

 政府への要望 ※非公開
 
3.国際貢献の推進

計画(取組み、削減ポテンシャル)

 2015年度取組み実績
  以下参照。

 途上国における排出抑制・削減に向けた取組み
    石油・天然ガス開発プロジェクトの当事国・地域や共同事業会社の基準に従って、世界各国(途上国以外を含む)にて温室効果ガス削減を実施している。
    ・随伴ガスの利用:UAE、カナダ、ベトナム、タイ、アゼルバイジャンにて実施
タイの事例では、油生産時の随伴ガスのフレアー量を抑制するため、生産施設の近隣にガス液化プラントを招聘し、3種の製品(CNG,LPG,NGL)を生産している。これにより、CO2は、年間13.79キロトン削減されている。
・随伴ガスの圧入:UAE、アゼルバイジャン、カザフスタン、インドネシアにて実施
・廃熱利用:インドネシア、カナダにて実施
・放散ガスの削減:ベネズエラ(年間6.6t-CO2削減目標)、UAEにて実施
・残渣油の焼却削減(再利用) :UAEにて実施
・随伴ガス:ベトナム(火力発電所へのガス供給)
・CO2地下圧入:米国、石炭火力発電所から生じるCO2を油田に圧入し、原油増産を図る。
・インドネシア・スマトラ地域におけるCO2-EORのフィージビリティ・スタディーを実施している。

 国際会議での活動
    会員企業が、CO2回収・貯留による排出抑制・削減促進に協力するため、CO2回収・貯留技術に関する国際的な研究開発プログラムであるIEA-GHG(International Energy Agency Greenhouse Gas Program)にスポンサーとして加盟し、活動に協力している。また、豪州政府が主導して設立したCO2回収・貯留の実証プロジェクト推進のための機関であるGlobal CCS Instituteにも複数の会員企業が加盟して、実証プロジェクト実現に協力している。更に、CCSの国際基準策定活動にも複数の会員会社が参加し、CCSの国際基準策定活動に貢献している。

 大気汚染や水質汚濁などの公害対策に資する環境技術ノウハウを用いた国際貢献
    海外事業活動における環境保全活動については、産油国は石油・天然ガス開発にあたっては、厳しい環境基準を設けている。また、共同事業者となる外国石油会社及び関連請負会社はHSEマネジメントシステムを導入し、独自の基準を設けて操業を行っている。海外における石油・天然ガス開発においては、これらのシステム・基準に基づき、温室効果ガス削減以外にも以下のような様々な環境取り組みを行ってきている。
    ・環境影響の少ない水系掘削泥水の使用
    ・原油生産とともに産出される水の残存油分の処分
    ・掘削屑の地下還元、小口径での掘削により掘削屑削減
    ・リサイクル推進
    ・水質改善プロジェクトへの参加
    ・動物保護
    ・火災管理プロジェクトへの参加により、山火事や生態系への影響を軽減
    ・有機農法の教育訓練
    ・環境保護プログラム参加
    ・さんご礁再生のための調査実施
    ・生態系に配慮した開発計画策定と建設の実施
    ・水質、大気汚染、野鳥・海洋生物生態調査
    ・人工岩礁プロジェクトへの参加
    ・省エネタイプの設備導入

    また、国内での活動であるが、石油や天然ガスにはPRTR対象物質でもあるBTX(ベンゼン、トルエン、キシレン)が含まれており、この排出量削減のため、ベントガス中ベンゼン除去装置導入・更新、除去装置の最適化運転、ベントガスの燃料化、タンクインナーフロート化等の対策に取り組んでいる。
  また、VOC(揮発性有機化合物)排出削減においては、ローリー出荷施設への回収設備設置、原油貯蔵タンクの運転方法の適正化等に取り組んでいる。

 今後実施予定の取組み
    特別な計画は、特にないが、前述の活動の多くは恒常的に行うものである。

 政府への要望 ※非公開
 
 エネルギー効率の国際比較
    原油と天然ガスの開発、生産に関する各鉱区情報の開示は国家、政府機関等により非常に制限されており、また、生産の諸条件は鉱区、陸上または海洋、深度、地域、地形等により相当異なってくるのでエネルギー効率を単純に比較することは難しいと考えられる。

4.革新的技術の開発

計画(取組み、削減ポテンシャル)
経済産業省の公募する平成28年度「二酸化炭素大規模地中貯留(CCS)の安全管理技術開発事業」に応募、採択。我が国の貯留層に適した実用化規模(100万トン/年)でのCO2地下貯留技術の開発とCCSの社会受容性獲得のための研究開発を実施。

 2015年度実績報告
  ・ ある会員会社では、経済産業省が実施する「平成27年度地球温暖化対策技術普及等推進事業 メキシコ南部におけるCCS-EOR事業実現可能性調査」にかかる公募に応募し、同社を含む調査コンソーシアムが受託した。本事業では、石油化学プラントや製油所等のCO2発生源の評価をはじめ、EOR対象油田の調査や事業経済性の試算などについて、2015年10月から 2016年3月までの期間で実施した。
  ・ ある会員会社は、日本CCS調査鰍ェ実施する苫小牧CCS実証試験の貯留層評価およびCO2圧入の長期予測シミュレーション、圧入井の掘削作業を受託、完了(日本CCS調査鰍ヘ地上設備の建設も完了し平成28年4月からCO2圧入を開始)。
 今後実施予定の取組み
    前述のCCS関連事業については、今後も会員会社を通じ取り組んでいく。

 政府への要望 ※非公開

 
5.その他

 CO2以外の温室効果ガス排出抑制への取組み
  上述の通り、随伴ガスの利用を行うとともに、VOC(Volatile Organic Compound)削減努力も行っている。

6.低炭素社会実行計画フェーズU(2030年度)の概要

 内容(計画)
  《低炭素社会実行計画フェーズU(2030年目標)がある場合には、下記に記載する。》
  

 取組み状況
本回答票Uに記載の通り、当連盟会員会社では、フェーズTの目標達成に向けた様々な活動や取組を行っており、フェーズUの目標達成に向けて、既存の活動のPDCAサイクルを推進し、深化させていくことが重要と考えています。




注:1) 当連盟は石油および天然ガスを探鉱・開発・生産する事業を行っている企業の業界団体であり、18社で構成されている。本自主行動計画においては、会員企業の国内部門から排出される温室効果ガスを対象としている。会員には海外で事業を行っている企業が多いが、それらの企業活動に起因する数値は対象とはしていない。なお、国内で開発・生産を行っている企業は4社で、カバー率は100%である。
注:2) メタンの排出量は温暖化係数に基づいてCO2排出量に換算した。
注:3) 他の業界団体とのバウンダリー調整は、必要でないことを確認したため行っていない。



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